最近のデータから考える"大企業or中小企業"

これは、まさに転職活動を始める人、活動中の人にお伝えしたい話です。

自分が働く場所を選ぶ際、こう迷う人は少なくないでしょう。

仕事選びにおける永遠のテーマともいえる問い。

けれど、この二択にどう結論をつけたらいいのか分からず、もやもやの種になってはいないでしょうか。

「大企業の方が安定していそう」「中小企業の方がやりたい仕事ができそう」。

それぞれの良し悪しのイメージに踊らされるばかりでは明確な答えは出せません。

今回の記事では、大企業と中小企業の違いを最近の調査をもとに検証しつつ、「大企業or中小企業」という選択の仕方について改めて考えてみます。

大企業と中小企業、休暇で比べてみると

例えば、大企業と中小企業の休暇についてみてみましょう。

厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」から、従業員人数で整理された休暇にまつわるデータをいくつかご紹介します。

下の3つのグラフをご覧ください。

週休二日制.png

年間休日.png

有休平均取得.png

「完全週休二日生の導入割合」「所定年間休日数の割合」「有給休暇の平均取得日数」、いずれのグラフにおいても、従業員人数が多くなるほど、休暇がとれる仕組みがある、休暇がとられている傾向は窺えます。

この数字に基づき、やはり「待遇重視なら大企業」と考えるのか。

いいえ、結論づけるのはちょっと待ってください。

平均値に振り回されないで

下のグラフは、同じ「有給休暇の平均取得日数」を従業員人数ではなく、業界別に整理したものです。

有休平均取得2.png

いかがでしょう。

有給休暇の取得日数の平均は、どの業界かで異なると分かります。

こうしてみると、休暇が大企業か中小企業かで決まるものではないと思えませんか。

大企業でも、業界によっては相対的に有給取得日数が少ない企業があります。

ここで大切なのは、いわゆる「大企業は〇〇そう」「中小企業は〇〇そう」といったイメージの根拠となるデータは、あくまでもひとつの平均値でしかないこと。

大企業か中小企業かだけで判断すると、その会社のリアルを見誤る恐れがあります。

競争の激しいマーケットで戦っている、利幅の少ないビジネスモデルである、独自の技術で優位性を確保している。

こうした要素が、あなたの抱いてきたイメージを覆すこともあるでしょう。

従業員数に注目したデータは、世間一般の動きを把握する材料にはなります。

けれど、その平均値にひきずられ過ぎては、あなたの希望とマッチする企業を見落とす可能性も。

大企業でも中小企業でも、個々の事情、背景を読み解き、どんな仕事、職場環境が予想できるか解像度を上げましょう。

納得のいく転職活動の実現につながると思います。

筆者プロフィール

やっすー
 
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
1990年名古屋市中川区生まれ、南山大学出身。
教育業界で事業運営・経営企画を経験した後、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
特技は、東海地方に数多ある会社の情報や、皆さんが知らないようなお仕事のこともめちゃくちゃ分かりやすく伝えることです!わからない業界のことなど、ぜひ聞いてください。

やっすー

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