キャリアアドバイザーが語る自動車業界のハナシ(1)
日本が世界に誇る自動車産業。
トヨタ自動車のお膝元、自動車関連企業がひしめく東海圏で転職を考えるなら、自動車業界を候補のひとつとして考える人も少なくないでしょう。
そんな人たちに向けて、キャリアアドバイザーの安田が、自動車業界への転職を考える参考にしてもらいたいお話をします。
第1回は、「変革期を迎える自動車業界への転職って実際どうなの?」というお話です。
いきなり少しネガティブな見出しですが、転職者の方と面談するなかで、こんな不安を口にされる方がいます。
Connected(通信)、Autonomous(自動化)、Shared(シェア)、Electric(電動化)、いわゆるCASEという最先端技術の導入による自動車の変革が目指される昨今。
この中でもとくに「電動化」つまりは電気自動車の開発、普及によって、従来のガソリン車用部品製造などを手がけるメーカーの将来性を危惧する声があるということです。
たしかに、従来型の完成車をトータル設計して関連各社が仕様をすり合わせていく、従来日本の企業が得意としてきたやり方は、変わっていくだろうという見方もあります。
部品ごとにモジュール化が進み、パーツごとに秀でたものを生み出す新たな企業が登場するのではという予測も。「自動車メーカーよりも、電気メーカーが覇権を握っていくのでは?」と考えている人もいるかもしれませんね。
一周回って見えてきたこと
とはいえ、今の情勢を見てみると、自動車メーカーに電気メーカーがとって代わるという見立てはすぐには起きえないのかなと思います。
やはり自動車メーカーには、自動車づくりにおける要点を熟知し、自社のノウハウとして蓄積してきた一日の長がある。
例えば、単に車を走らせるだけでなく、「乗り心地のいい車にするには、どのように動きになるよう制御しなくてはいけないか」そしてそのためにどんな仕組みが必要か、そして、その仕組みを実現するために部品一つひとつにどんな知恵を凝らさないといけないか。
これは一朝一夕には体得できないものです。電気自動車においても、バッテリーを除いて、これまで自動車製造に携わってきた人たちがリードする形はすぐには変わらないでしょう。
転職先を選ぶ際、自動車のどの部品を手がけていて、将来に向けた新しい自動車づくりとどう向き合っていこうとしているのか聞いてみるといいと思います。
「新しい自動車が生まれて、今までのメーカーは衰退していく」なんて、単純なイメージどおりの世界では決してないと見ています。長い目でみれば、自動車業界は変わっていくでしょう。でも、それは明日、明後日突然起きる話ではありません。
自動車業界への転職を考えているあなた。たしかな力を持った企業をご紹介しますので、どんどん相談してくださいね。
やっすー
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
1990年名古屋市中川区生まれ、南山大学出身。
教育業界で事業運営・経営企画を経験した後、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
特技は、東海地方に数多ある会社の情報や、皆さんが知らないようなお仕事のこともめちゃくちゃ分かりやすく伝えることです!わからない業界のことなど、ぜひ聞いてください。