ニシダの転職!質問道場!!⑤
ニシダチカ
Q:キャリアアドバイザーって未経験でもなれるんですか?
A:「なれますよ!でもね…」
キャリアアドバイザーにどうすればなれるのか、聞かれることは少なくありません。この仕事に興味を持ってもらえるのは素直に嬉しいです。「未経験でもなれるのか?」結論からいえば、なれます。資格などが必須の仕事ではありません。ただし、キャリアアドバイザーとしての役目をきちんと果たすには、欠かせないものがあると私は思っています。
「人のためになる仕事がしたい」という思いでキャリアアドバイザーに興味を持ってくれる人がいます。仕事の悩みや願いを聞いて解決へと導く。確かに、人に寄り添い、役に立てるイメージの強い仕事だと思います。とはいえ、こうした印象を持つ人に伝えたいのは、人の相談に乗る仕事ではなく、人と企業をマッチングさせる仕事だということ。キャリアアドバイザーでは、カウンセラーとは異なり、求職者と企業、両方の将来を担う大切な役目を任せてもらっています。
求職者にとっては、ネクストステップをどう踏み出すかが、その後の人生を大きく左右します。どんな経験をしてきたのか、なにをしたいと考えているのか。話を聞いて共感したり、励ましたりするだけでなく、その人を理解し、可能性を見出さなくてはいけないのです。
一方、企業における採用も、組織の成長に関わること。ミスマッチが起これば、不利益をもたらす場合もあります。人を採りたいのはどんな背景があってか、どんな人が活躍できる企業なのか。ひとつとして同じ企業はない中で、それぞれの特色を掴んでいなくては、紹介するなんて不可能です。様々な業界や職種に関する知識と知ろうとする努力が要ります。
さらに、人も企業もすべてを知ることは難しく、手にした情報から想像を働かせるのに頭も使います。知識や想像力を身につけるのに、まずは人材以外の業界を経験してからキャリアアドバザーを目指すのもいいと思いますね。
求職者に対しても、企業に対しても、未来への責任を背負っている。それだけの覚悟がキャリアアドバイザーには必要です。
常に人と向き合う仕事ですから、どれだけ役に立てたか直接的に感じられて、間違いなくやりがいはあります。資格がなくてもできる仕事ですが、キャリアコンサルタントの取得を目指すなど、目に見える成長も重ねられる。私自身、責任感とともに面白さもあるからこそ、プライドを持って続けられています。ご興味ある方はぜひ、担う役目の重さも理解した上で、一歩踏み込んでみてください。
人材業界歴10年以上、転職経験6回のニシダが、みなさんからのキャリアや働き方に関する質問にお応えします。このシリーズも5回目。今回も、よくあるご質問をピックアップしました。