異業界(異職種)へ転職したいけど不安な人へ。抑えておくポイントはこれだ!

新卒は総合職で採用されたので、配属ガチャでも仕方ないと思った。でも社会人になって3年。やってみたい仕事ができたので転職したい!

20代前半ならまだしも、30になって未経験の転職ってできるのか不安…

と転職で業界や職種を変えたい人の悩みにお答えするべく、「異業種(異職種)転職」について解説します!

そもそも業界や職種を変えることは可能なのか

結論から言えば、もちろん「可能」です。これを読んでいるあなたもそれはわかっているはず。ただ、本当のところどうなのだろうか…。業界・職種を変える転職活動がどれほど大変なのかわからない…。だから、二の足を踏んでしまうのではないでしょうか。株式会社リクルートが20218月に出した転職支援サービス「リクルートエージェント」の転職決定者分析(2009年度〜2020年度)によると、中途採用市場は、「異業種×異職種」転職の割合が年々増加し、2020年度には36.1%となったことで、こうした越境転職が当たり前になりつつあると言われています。

 とはいえ、注意したいのは、こういった越境転職が誰でもできるというわけではないこと。年代別に見ると、20代前半の52.0%をピークに30代後半は28.4まで減少しています。また、職種別に見ても、「接客・販売・店長・コールセンター」が65.4%と特に高く、専門的な技術系職種は3割程度におさまっています。

越境転職がしやすい年代、職種があるということは理解しておきましょう。

どんな求人なら可能なのか

では、異業界・異職種からの転職が可能な求人には、どんな特徴があるのでしょうか。まずは、職種別有効求人倍率が高い職種です。IT・通信系では、インフラエンジニアの保守・運用業務。接客販売などのサービス系職種なども未経験で募集している可能性が高いです。また、新事業の立ち上げや、設立間もない企業では、異業種からの転職を受け入れる傾向があります。経験よりも「新しいことに挑戦したい」気持ちが評価されることがあるからです。

異業界(異職種)へ転職するメリット

では実際に、異業界(異職種)へ転職した経験を持つ筆者が感じたメリットを3つに絞ってお伝えします。

①知識が増える

業界や職種を変えると、また新しい知識を覚えなきゃいけないと不安に思いますか。そもそも、それを楽しめない可能性があるなら異業界(異職種)への転職は向いてないかもしれませんね。

 筆者がメーカーの営業から人材業界のキャリアアドバイザーに転職した際は、

・業界全体のこと
・顧客(会社)のこと
・職種全体のこと
・転職相談に乗るというコミュニケーション

本当に多くのことを吸収しなくてはなりませんでした。でも、それを知ることで日本の雇用問題や働き方に関する課題など社会課題にアンテナが立ち、自分自身も働くということに今まで以上にモチベーションが高くなったことを覚えています。

②業務のやり方を学べる

異業界・異職種に転職することで、その会社の業務方法を知ることができます。

・ビジネスモデルの考え方
・仕事の進め方
・顧客の管理方法
・商談の進め方

が会社によって全然違うので、そこで学んだことをまた次の会社に活かすなんてことも可能です。筆者は、従業員数10名規模〜1500名規模までの会社で働いた経験があるので、中小企業では仕組み化されていないことも、どうすれば仕組み化できるかなど、必要に応じて提案していました。また、それが自分の価値として評価されることもうれしいことでした。

③環境を変えられる

筆者は、新卒で医療に近い業界にいました。社会貢献的なことで言えば、とてもやりがいのある仕事でしたが、実はとても狭い世界。人材業界に転職したら、いろんな業界の人たちと関わることができて、自分の世界がパーッと広がった感じがしました。

もう一つ少し違った視点でお伝えすると、業界や職種によっては、コロナで働き方がガラッと変わり、在宅勤務ができる仕事も以前より増えました。ライフスタイルによって転職を考える場合、業界や職種を変えることで働き方に関するメリットが生まれるかもしれません。

異業界(異職種)へ転職するデメリット

メリットがある一方で当然デメリットも発生します。その点についても触れておきたいと思います。

①給与が下がる場合が少なくない

筆者は新卒で平均年収が高い業界にいました。人材業界も経験を積めば給与が上がっていきますが、始めはさほど高くありません。正直なところ、最初の転職で年収が半分近くになりました。生活にいくらかかるのかをきちんと計算したうえで、そこまで下がってでもやりたいことか冷静に数日考えたことを覚えています。きちんと考え、自分で選択すれば、後悔することはありません。もちろん、筆者もその時年収を下げて転職したことを後悔していません。

②新しく覚えることが多い

業界や職種を変えると、とにかく覚えることが多いです。所属する会社の業界に関する知識はもちろん、顧客に関する情報、仕事に関する知識など、勤務以外の時間を費やすこともしばしば。筆者は、自分に新しい知識をつけることが楽しかったこともあり、苦になりませんでしたが、先にも書いたとおり、新しいことをたくさん覚えなきゃいけない異業界・異職種転職ですから、それを想像しただけでも辛いと感じる人は向いてない可能性があります、自己分析などから、自分はどういうタイプか一度考えてみるといいでしょう。

③新しい環境に慣れないといけない

転職ともなれば、違う会社の一員になるわけですから、今までとは違う人たちと働くことになります。当然前と同じようにはいきません。社風や文化の違いにいち早く慣れないといけないのが、まず転職して訪れる最初の壁です。メールの書き方や、社内コミュニケーションツールの使い方、はたまた自分のデスクでは飴すら食べれない…など文化は本当にそれぞれです。業界が変われば、なお一層その違いにびっくりすることもあるかもしれません。「●●業界っぽいな」とその業界ならではの文化を感じることすらあります。

まとめ

転職が当たり前となっている昨今、異業界×異職種への越境転職も増えてきています。特に20代前半の人たちの半数は越境転職をしているようです。とはいえ、安易に今の環境から逃げる形での転職は要注意。

・未経験で採用してくれる業界や職種は何なのか
・その仕事を自分がやりたいのか
・年収面はどうか
・同業界・同職種への転職活動と比較する
・新しい環境へ適応力はどうか

こういったことを転職する前によく検討しましょう。

異業界(異職種)へ転職。後悔しないために。

よく検討しましょうと言われても、未経験で採用してくれる業界・職種の情報や、同業界・同職種で転職した場合との比較など、自分で考えるには限度があります。筆者もそうでした。そこで、転職エージェントの活用をオススメします。

転職エージェントを利用するメリット

・自分では探しきれない求人を教えてくれる
・自分の経験を棚卸しできる
・キャリアアドバイザーがサポートしてくれる
・労働条件を転職エージェントが交渉してくれる
・場合によっては不採用理由もわかることもある

第三者目線で考えてもらうことで、自分の選択肢が広がることも。自分のこととなると、なかなかポジティブに考えられないあなたにもピッタリかもしれませんよ!

筆者プロフィール

ニシダ チカ
株式会社名大社
人材紹介事業部 部長
キャリアアドバイザー
 
1981年生。神奈川県出身 名古屋市在住。
こう見えて実はリケジョ。外資系メーカーに就職後、人材業界にキャリアチェンジ。
新規事業立ち上げや、コンサル、飲食店経営、NPO職員など転職6回を経て現在。
社会人の他にも、学生の就活相談や、企業から採用の相談を受ける日々。
チャームポイントは、おかっぱ頭とメガネ。

ニシダチカ

ニシダチカ

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