「将来性のある業界で働きたい」というニーズを考える。-CAやっすーが気になるハナシ4-
キャリアアドバイザーをしていると、本当にいろいろな声を耳にします。
悩みの中身は人それぞれ。
そんな中で、私が最近気になっているハナシをご紹介します。
この記事のテーマは「将来性のある業界で働きたい」という声です。
転職したい人たちの語る「将来性のある業界」のイメージと実態について考えてみます。
この記事のポイント!
・「流行り」と「将来性」を見誤らないように。
・「将来性がある」という業界の、縁の下の力持ちにも注目。
・「〇〇はいいらしい」という話を安直に受け止めない。
「流行りの業界」と「将来性のある業界」は別物
「将来のある業界に転職したい」。
そんな人たちに具体的な業界を聞いてみると、“電池”“半導体”といった、近年耳にする機会が増えたキーワードが出てきます。
トレンドとして脚光を浴び、これから需要が伸びるであろうといわれている。
だから、その業界に飛び込めば将来安泰だろう。
本当にそうでしょうか。
さらに、こうした希望を叶えられる企業は、易々と見つかるのでしょうか。
例えば、“電池”の領域をのぞいてみると。
自動車用のリチウムイオンバッテリーのメーカーとして名を馳せているのは、中国や韓国の企業が多いです。
仮に、「バッテリーは将来性があるから」と就職先を探しても、国内の候補は限られてしまいます。
むしろ、日本で電池に関わりたいなら、絶縁体や電解液などの素材を扱う企業にも目を向けた方がいい。
「電池、電池…」と視野を狭めて、本当に将来性や安定感のある企業を見落としてしまっている人が少なくないのが残念です。
他方、「流行り」と「将来性」を見誤っている人も。
現在進行形で調子が良くても、景気の波によってあっという間に業界が落ち込むなんて話は決して珍しくありません。
「〇〇がいいらしい」という話をただ鵜呑みにしてはいけない。
一過性の流行りなのか、それとも需要が長く続く根拠があるのか。
その見極めをきちんとしましょう。
目が向きにくい業界に大きなチャンスがあることも
世界の電池業界を、日本の素材メーカーや商社が支えているように、一際目立っている業界の裏で活躍する企業がたくさんあります。
その中でも、「あそこに頼めば間違いない」と信頼を得ている企業ほど、競争にさらされる機会が少なく、抜群の安定感を誇っているもの。
そんな、縁の下の力持ちたちにも注目してみてください。
企業同士のつながりへの理解を深める上では、「業界地図」などを活用するのもおすすめします。
最新情報にアンテナをはるのは大切なこと。
ただし、「〇〇は将来性がある」という言葉を安直に受け止めていないかご注意を。
やっすー
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
1990年名古屋市中川区生まれ、南山大学出身。
教育業界で事業運営・経営企画を経験した後、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
特技は、東海地方に数多ある会社の情報や、皆さんが知らないようなお仕事のこともめちゃくちゃ分かりやすく伝えることです!わからない業界のことなど、ぜひ聞いてください。