2021.11.16

職場の"満足感"を分析 〜ハーズバーグの二要素理論〜

あなたは、今の職場に満足していますか?

「満足です」「いいえ、不満です」

それぞれ答えは出るでしょう。では、その答えの理由は?

 

「今の職場に満足できない」

転職相談にいらっしゃる方がよく口にする言葉です。

けれど、「なんとなく満たされない」で転職しても、不満の根っこが分かっていないと、次の職場を探すのも難しい。

さらに、なにが不満か浮かんでいても、理由によってはいつまでも満たされないこともある。

自分の抱く職場への満足感とどう向き合えばいいのか。

今回は、よく知られるハーズバーグの二要因理論に基づいて考えてみます。

“満足感を高める要因”と“不満足感を高める要因”

アメリカの心理学者フレディリック・ハーズバーグは、仕事の満足感、不満足感につながる要因を下の表のように整理しました。

表中の「動機付け要因」があれば満足感は高まる、「衛生要因」が不十分だと不満足感が高まるとしたのです。

このふたつの要因に分けて人事労務管理を考えるべきだと説いたのが「二要因理論」です。

 

動機付け要因
(満足感につながる)

衛生要因
(不満足感につながる)

達成感
能力向上
責任範囲の拡大
仕事の難易度
経営方針
職場の人間関係
上司との関係性、管理監督方法
給与など労働条件
職場でのステータス

 

あなた自身の職場への満足、不満足の理由と照らし合わせてみてください。

動機付け要因と衛生要因、どこに目が向いているでしょう?

平均値に振り回されないで

気になる要因は人それぞれだと思います。

「動機付け要因だけ」「衛生要因だけ」「動機付け要因と衛生要因両方に気になるものがある」。

まずは自分の傾向を確かめましょう。

その上で、「不満をなくすには」「満足度を高めるには」なにが必要か考えてもらいたいのです。

 

 

二要因理論に基づけば、動機付け要因がいくら満たされても衛生要因が十分でなければ不満は残る。

逆に、衛生要因が充足していても動機付け要因がなければ満足度がグッと高まるのは難しい。

 

 

例えば、「給与がもっと欲しい!」と転職を決めたとしましょう。

自分の望む金額が得られるようになれば確かに不満は減る。

しかし、達成感や成長感がなければ、数年後に「満足感が高まらない…」と離職を考えるかもしれません。

 

 

目先の不満の解消だけを優先せず、長い目でバランス良く満足度を高め、不満を減らすことが大切です。

衛生要因となる条件面ばかりに注目しがちな人は、ぜひ動機付け要因も視野に入れて転職を考えてはどうでしょう。

 

 

また、ライフステージの変化によって要因の優先順位も変わってくるはず。

ハーズバーグの理論を使って、継続的に自分にとってなにが大事か振り返ってみてください。

筆者プロフィール

やっすー
 
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
1990年名古屋市中川区生まれ、南山大学出身。
教育業界で事業運営・経営企画を経験した後、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
特技は、東海地方に数多ある会社の情報や、皆さんが知らないようなお仕事のこともめちゃくちゃ分かりやすく伝えることです!わからない業界のことなど、ぜひ聞いてください。

やっすー

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