"好きなこと"を仕事にしたいですか?
仕事選びにおいて、自分の「好き」をどのくらい意識しますか。
「好きなことを仕事にしよう」と呼びかける声、あるいは、「好きなことを仕事にしたい」と願う声は、新卒、転職いずれの市場でも聞こえてくるものです。
そしてまた、「好き」を仕事と結びつけることには、賛成ばかりでなく、否定的な意見もみられます。
いろいろな見方があるこのテーマについて、今回も鈴木祐さんの「科学的な適職」(クロスメディア・パブリッシング、2019年)を参考に考えてみたいと思います。
・「好き」を仕事にするリスクにも眼を向ける
・好きを仕事にした人ほど長続きしない?
・メリットもデメリットも想定し、仕事と割り切る覚悟も必要
「好き」な気持ちだけの仕事選びにご注意を
「好き」を仕事にするのは、決して悪いことではありません。
興味のある分野だからこそ、意欲的に働ける人もいます。
ただし、好きだからこそのリスクも。あまりに思い入れが強いと、仕事として割り切るべき場面で苦しみを抱えてしまいかねません…。
例えば、その業界、仕事が好きという気持ちとは関係なく、職場の人間関係などのトラブルは起こるもの。
現実的な課題にぶつかった時、仕事が好きだからこそ、余計につらくなってしまう場合もあるでしょう。
好きという感情が先立つがゆえに、「仕事には大変さもつきもの」と切り替えるのも難しくなってしまうかもしれません。
オックスフォード大学のある研究では、「好きを仕事にした人ほど長続きしない」という傾向がみられたそうです。
加えて、「仕事は仕事」と線引きして業務に取り組む人の方が、作業の上達がはやく、すぐに仕事を辞めないともいわれます。
「この仕事が好き」「憧れの世界だった」「社会に貢献したい」。
こうした思いを持って働き始めると、イメージと現実のギャップを感じた際、「本当に好きだったのだろうか」「憧れだけだったのでは」と悩んでしまうのでしょうか。
仕事を選ぶ上で、安易に「好きだから」と選択するのではなく、多角的な視点でメリットもデメリットも想定しておくことが大切です。
そして時には、デメリットを乗り越えるための覚悟や割り切りも必要になります。イメージだけでなく情報もしっかりと集めて、冷静かつ慎重な判断をしてください。
くわちゃん
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
名古屋市出身 名古屋市在住。
カメラマン、法人・個人のお客様に寄り添う生命保険営業を経験し、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
「CAくわちゃんの転職お悩み相談室」の通り、あなたの転職の悩みにしっかりと向き合います!転職への想いをぜひお聞かせください。