はたらく人を守る力に!安田の労働法基礎講座 第4回 みなし残業

みなさんは、労働に関する法律や制度について、どのくらい知っているでしょうか。

「権利の上に眠るものは保護に値せず」という格言にもあるように、適切な権利を保障する法制度も、正しい知識に基づいて行使しなければ、決してあなたを守ってはくれません。

はたらく人にとって、なにが権利で、なにが義務なのか。

この「安田の労働法基礎講座」では、労働に関する法制度について基本的な知識からレクチャーしています。

みなさんの自分自身を守る力になったら嬉しいです。

 

第4回のテーマは「みなし残業」。前回のテーマ「残業」と合わせて、働き方を考える上でも、法制度をしっかり知っておくべきことです。

 

この記事のポイント!

  • ・そもそも「みなし残業」ってなに?
    ・企業がみなし残業を設定するメリットを知ろう
    ・みなし残業の金額にご注意。目安は残業時間の10分の1

そもそも「みなし残業」とは?

「みなし残業」は、実際にそれだけ時間外労働をしたかに限らず、決められた時間分は残業をしたとみなして給与が支払われる制度。

別名「固定残業」とも呼ばれます。

 

例えば、「みなし残業は月30時間」と決められていたら、毎月基本給+30時間分の残業代が支払われます。実際は30時間未満しか残業していなくても、支払われる金額は変わりません。

むしろ、所定の時間に達していないからといって払わないのはダメ。

さらに、30時間を超えた分は別途働いた分だけ支払わらなくてはいけません。

 

企業は、「みなし残業代(固定残業代)の時間と金額」「超過分は別途支払う旨」「基本給の金額」の3点を書面で示す必要があります。

口約束はNG。

企業にとっては、いくつかのメリットのある制度です。
・みなし残業代によって給与が高く見せられる(求人に有利に)
・給与計算の手間やミスを減らせる
・社員に対して、「その時間内に帰ってください」というメッセージになり、社員も無駄に留まろうとはしなくなる など

みなし残業を読み解くふたつのポイント

転職者の立場から、みなし残業について注意すべきことを2点紹介しましょう。

 

ひとつ目は、みなし残業代の金額に要注意!

「◯時間分で××円」とある場合、金額を時間で割ってみてください。

時間単位で不当な残業代になっている場合があります。

ひとつの目安は、みなし残業時間の10分の1以下。「30時間分で3万円」はおそらくアウトです。

 

ふたつ目は、「平均残業30時間ですが、みなし残業代として毎月40時間分支給します」といった文章をどう読むか。

どんな印象を受けますか?

「どうせ40時間が普通なんでしょ…」と思ったらそうとは限りません。

“平均30時間”ですから。

繁忙期など多くなる月もありますよね。

あるいは近年は働き方改革で残業時間が減り、一方でみなし残業代は減らすことができないという企業の事情がある場合も。

決まりごとを正しく理解した上で、きちんと実態と照らし合わせましょう。

筆者プロフィール

やっすー
 
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
1990年名古屋市中川区生まれ、南山大学出身。
教育業界で事業運営・経営企画を経験した後、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
特技は、東海地方に数多ある会社の情報や、皆さんが知らないようなお仕事のこともめちゃくちゃ分かりやすく伝えることです!わからない業界のことなど、ぜひ聞いてください。

やっすー

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