周りの人も納得の転職をするために。家族による「転職ブロック」を考える(後編)
転職をお考えのみなさん。
次はどんな職場にしようかと、企業の業績、雇用条件、仕事内容など、いろんなところに目を向けているのではないでしょうか。
でも、身近すぎて見落としているところはありませんか。
ということで、前編では配偶者や親の同意を得られず転職が実現しなかった事例をご紹介しました。
後編では、こうした事態を防ぐにはどうしたらいいのか、転職を考える際の家族、親族との向き合い方についてアドバイスします。
転職を考えだしたらすぐに家族に伝えましょう
この問題の一番の解決策は至ってシンプルです。
それは、転職活動を進める上で、こまめに想いを伝え、情報共有し、同意を得ておくこと。
当たり前ですが、これがすべてといっても過言ではありません。
自分ひとりで転職先を決めて、内定通知書が出てから「転職するよ」と報告する方も中にはいらっしゃいます。
しかしそれは、決まってから知らされる側の気持ちを考えると、怒られても仕方ないことです。
「転職しよう」と考えたら、自分が話をしておくべき相手は誰なのか、できるだけさまざまな可能性を考慮しましょう。
配偶者の応援があっても、親や親戚から強くストップがかかる場合もあります。
「あの人はいいだろう」と高を括るのは危ないかも。
一人ひとりとのコミュニケーションはパワーも要りますが、できる限り丁寧に対話して、同意を得ていくことで穏やかな転職につながります。
「どれだけ欲しいか」ではなく「どれだけ必要か」
ただ転職活動の状況を伝えるだけでなく、配偶者をはじめ、家計を共にしているような特に身近な人とは、条件の相場感をすり合わせておく必要があります。
最も分かりやすいのは給与。
どんなに実績や将来性があっても、転職時に給与が現状よりもダウンするのは珍しくはない。
将来的なキャリアアップが見込める場合にも、一時的な収入減があれば、正直に家族に伝えなくてはいけません。
そして、どの程度の収入がなくてはいけないのか話し合いましょう。
収入減によって今の生活を維持できないのであれば、どこを切り詰めていくのかを話し合う。
お子さんの成長に伴って必要になるお金もあります。
先々を見据えながら「給料はどれだけ必要か」、最低ラインを前もって決めておきましょう。
「どれだけ欲しいか」と上を見れば、できるだけ多いのが良いに決まっています。
けれど大事なのは、家族に納得してもらえる最低ラインです。
それは、給与に限らずいろいろな条件について同じことがいえます。
転職者の方には「条件の優先順位を決めましょう」とよくお話します。同じ議論を家庭内でもしてください。
コミュニケーション不足は、転職時の家族内でのトラブルのもと。はじめての転職者の方によく起こりがちな傾向でもあります。
転職はあなたひとりの問題ではないと、まず心に強く刻んでくださいね。
やっすー
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
1990年名古屋市中川区生まれ、南山大学出身。
教育業界で事業運営・経営企画を経験した後、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
特技は、東海地方に数多ある会社の情報や、皆さんが知らないようなお仕事のこともめちゃくちゃ分かりやすく伝えることです!わからない業界のことなど、ぜひ聞いてください。