2021.03.02

周りの人も納得の転職をするために。家族による「転職ブロック」を考える(前編)

転職をお考えのみなさん。

次はどんな職場にしようかと、企業の業績、雇用条件、仕事内容など、いろんなところに目を向けているのではないでしょうか。

でも、身近すぎて見落としているところはありませんか。

みなさんにお伝えしたいのは、あなたの周りの人たちもハッピーになれる転職をするにはどうしたらいいか、というお話です。

今回は、ちょっと悲しい結末を迎えた転職話の実話をふたつご紹介しましょう。

『年収がこんなに下がるなんて聞いてない』

むか〜しむかし、いや、まだつい最近のこと。

みんな知っている大手企業の子会社に、インフラ関係の施工管理者として勤める30代の男性がいました。

お仕事は夜勤が基本。毎日、深夜に働くハードな暮らしを送っていました。

「生活のリズムを変えたい!」

転職を考えた彼は妻に相談しました。

『いいじゃない。日中に働いたらいいと思うよ』

 

ひとまず家族の賛同も得られ、エージェントを通して転職先を探します。
そんな彼が出会ったのは建材を扱う企業。これまでの経験を評価され、営業職として迎えたいという話に。給与面でもかなりの高待遇を提示されました。

「この会社に転職しよう!」彼は心を決まりました。

エージェントを介し、入社に向けた準備は着々と進められていきます。
ときを同じくして、彼は妻に転職先を決めたこと、条件などを伝えました。

 

すると、

『年収がこんなに下がるなんて聞いてない…』

転職後の条件を見て『これではとても許せない』と同意を得られなかったのです。

 

そう、夜勤がメインだった彼の年収は、年齢的にみてもかなり高額。
いかに高待遇とはいえ、未経験の業界と職種だったこともあり、下げ幅はかなりのものでした。
育ち盛りのお子さんもいる。家計のことをきちんと把握もできていなかった。

結局、前向きに進んでいた転職話は立ち消えてしまったのでした…。

『せっかく将来の不安がない職場に勤めているのに…』

これもまた、つい最近のこと。

安定感抜群の全国組織の愛知支部で働く20代の男性がいました。 彼もまた、経験を重ねるうちに「違う道を模索したい」と転職を考えるようになります。

職場の同僚であり、結婚したばかりの妻も『いいと思うよ』と背中を押してくれました。

 

エージェントに相談し、紹介されたのは、とある中堅企業。
規制業種のため新規参入は実質的に困難で、安定感や給与水準は世間から見れば随分な高水準の会社でした。

実績や能力を買われ、いきなり役付きで入社して欲しいと熱烈な誘いを受けました。
給与面も文句のない金額。 妻も『いいじゃない』と家庭内での賛同を得られました。

 

しかし、「転職する」と自分の親に告げたところ、

『せっかく将来の不安がない職場に勤めているのに、わざわざ民間企業に転職するなんて、どうなんだ。安心して娘さんとの結婚を許してくださった相手の親御さんにも顔向けできない』と反対されてしまいます。

 

結果、このお話も転職することはできずに終わってしまいました。

 

いかがですか。
転職者本人は「いい話」だと思っている。
けれど、配偶者や親などの同意を得られずに転職が実現しないことがあります。

こうした事例は、「嫁ブロック」「親ブロック」などといった言葉で取り上げられることも。

 

でも、「誰かにブロックされた…」と嘆く前に、みんなが納得のいく転職を実現するためにできること、すべきことがあるのでは。

もしもあなたが、自分だけの目線で転職を考えていたなら、こんなことも起きるのだとぜひ知ってください。

 

次回、後編ではキャリアアドバイザーの目線からアドバイスをします。

あなたならこれらの事例の場合、どうしたらよかったと思いますか?
ぜひ考えてみてもらえたら嬉しいです。

筆者プロフィール

やっすー
 
株式会社名大社
キャリアアドバイザー
1990年名古屋市中川区生まれ、南山大学出身。
教育業界で事業運営・経営企画を経験した後、キャリアアドバイザーとして名大社に入社。
特技は、東海地方に数多ある会社の情報や、皆さんが知らないようなお仕事のこともめちゃくちゃ分かりやすく伝えることです!わからない業界のことなど、ぜひ聞いてください。

やっすー

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